おはぎとぼたもちの違い!春のお彼岸に食べるのはどっち?
おはぎとぼたもちは、同じ食べ物だって知っていましたか?
でも、なんで呼び方が違うのでしょうか?
「おはぎ」も「ぼたもち」も、お餅にあんこをまぶした食べ物ですよね。
見た目も一緒だし、「お彼岸に食べる」という点も共通しています。
その上、同じ食べ物なら、おはぎとぼたもちに違いはあるの?
なんでお彼岸のときに食べるんだろう?
そんな疑問をここで解決していきましょう!
お彼岸とは?春と秋のお彼岸に違いはあるの?
おはぎ、ぼたもちを食べるお彼岸。そもそもお彼岸とはなんでしょうか?
お彼岸とは
お彼岸とは、3月の春分の日、または9月の秋分の日の前後3日間を指します。
または、この時期に行われる仏事(ぶつじ)の事を指す場合もあります。
それぞれの初日を「彼岸の入り」、終わりを「彼岸明け」といいます。
ちなみに、2017年のお彼岸の時期はこうなります。
彼岸の入り | 中日 | 彼岸明け | |
春 | 3月17日 | 3月20日(春分の日) | 3月23日 |
秋 | 9月20日 | 9月23日(秋分の日) | 9月26日 |
春と秋のお彼岸の違い
お彼岸は春と秋の年2回ありますが、それぞれに違いはあるのでしょうか。
国民祝日に関する法律では、春分の日と秋分の日に次のような違いがあります。
・春分の日 自然を讃え(たたえ)生き物を慈しむ(いつくしむ)
・秋分の日 先祖を敬い(うやまい)亡くなった人々を忍ぶ(しのぶ)
ただし、時期が違うこと意外は、春と秋のお彼岸に違いはないようです。
先祖を供養するという意味では、どちらも同じです。

ちなみに、お彼岸は日本独自の行事だそうです。
お彼岸に墓参りをするという文化は、仏教徒が多い他の国と比べても日本独特の風習です。春の種まきや秋の収穫の時期でもあるため、身近な自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにつながり、お彼岸は日本人にとって大切な行事となりました。
おはぎとぼたもちの由来、呼び方が異なるのはなぜ?

お餅は農耕民族を祖先とする日本人にとって、豊穣(ほうじょう)を象徴する大切な食べ物です。
昔はお米の出来、不出来が生存を左右しました。その実りに感謝し、新たな実りを祈願するために人々はお餅を作り、神様に捧げてきたそうです。
また、古来より赤色は魔よけの力があると考えられていました。
そのため、お祝いの席や儀式の際には、赤色の小豆をお赤飯にしたり、砂糖を混ぜてあんこにして捧げられてきました。
これらの習慣から、お彼岸には「お餅」と「あんこ」でおはぎやぼたもちを作り、日頃の感謝と家族の健康を願ってご先祖様にお供えするようになったのが由来と言われています。
では、おはぎとぼたもちは何が違うのでしょうか?
どちらも同じ食べ物ですが、呼び方の違いは日本の四季と関係があります。
ぼたもち 漢字で書くと「牡丹餅」
おはぎ 漢字で書くと「お萩」
ぼたもちは春に咲く牡丹を、おはぎは中秋の名月に供える萩から名づけられています。
そのため、食べる時期によって呼び方が異なるのです。
ただし、この呼び方が全てではないようです。
地域によっては様々な呼び方があります。
おはぎとぼたもち地域による呼び方の違い

粒あんを「ぼたもち」、こしあんを「おはぎ」と呼ぶところもあれば、春秋ともに「おはぎ」と呼ぶ地域もあります。
また、もち米を原料として作るものを「ぼたもち」、うるち米を原料として作るものを「おはぎ」と呼ぶ地域もあれば、あんをまぶしたものを「ぼたもち」、きな粉をまぶしたものを「おはぎ」と呼ぶところもあります。
それぞれの地域によってこれだけ違いがあるんですね。
以前は関東では「おはぎ」、関西では「ぼたもち」と呼ぶ傾向が強かったのですが、今では全国的に「おはぎ」と呼ぶことが多いようです。
まとめ
いままで何気なく食べていた、おはぎとぼたもち。
春のお彼岸に食べるのは、「ぼたもち」だったんですね。
私も調べていて、地域によってこんなに違いがあるんだと初めて知りました。
でも、もとをたどれば同じ食べ物!
ご先祖様への感謝は忘れずに、今年も美味しく頂こうと思います!